
日本人を待っていた浅い眠り
(第1部:第4回)より。
ハイパーインフレにもかかわらず
人件費は上がらず、
失業率だけが上昇し続けた。

年間の自殺者数は5万人を超え、
自殺率は世界でもっとも高くなった。
経済評論家たちは、
超円安で日本経済は復活すると大合唱した。

だが、実際に財政が破綻し
通貨が大幅な円安になっても、
いったん海外に流出した
製造業は戻ってはこなかった。

日本国内の設備は老朽化しているため、
東南アジアの最先端の工場には
太刀打ちできない上に、
円安のため石油や原材料の
輸入価格が上がり、
それが利益を圧迫するので、
新たに国内に工場をつくっても
採算が合わないのだ。

日本企業の株価は低迷し、
海外の投資ファンドの
格好の買収対象となった。

外国資本となった企業は
不採算の国内市場から撤退し、
本社を香港やシンガポールに移した。

円安による経済復活の夢が潰えると、
この国にはなんの希望もなくなった。
その代わり、タイやカンボジア、
ベトナムなど東南アジアに巨大な
“日本人村”ができつつあった。

仕事のない若者や
年金では暮らせなくなった高齢者たちが
集まって自然発生的に生まれた共同体で、
自分たちで土地を耕して
米や野菜をつくる自給自足の生活を始めた。

その日本人村が今ではビジネスを立ち上げ、
現地資本と組んで高級住宅地を開発し、
日本の富裕層を誘致しているのだ。
以前本ブログでも書いたが
マネーポストの橘玲さんの連載に
以下の文章があった。
市場が複雑系であれば、
因果律がひとつ増えるごとに
予想が当たる確率は
大きく下がってしまう。
だからこれがどこまで
当たっているのか分らない。
しかし我々にできることは
最悪の事態に陥ったとしても
生きていけるように準備しておくこと。

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